バンコクで企画・事務・マーケティング・PR職として働く|日系企業の本社機能が集まる街の最新求人ガイド2026
「日本での事務・管理・マーケティングの経験を、海外で活かしたい」「現場から一歩引いた立場で、会社の仕組みを支える仕事がしたい」。そんな方に向いているのが、バンコクの企画・事務・マーケティング・PR職です。日系大手メーカーの管理部門責任者や営業サポート、秘書、マーケティングコンサルタント、EC・WEBコンサルタントまで、幅広いポジションがこの街には集まっています。未経験応募可の求人や語学不問の求人が含まれるのも特徴です。
この記事では、バンコクの企画・事務・マーケティング・PR職について、求人が生まれる背景から、企業タイプ、職種、オフィス街、給与、語学要件、働き方、ビザ、キャリアパスまでを、公的データと実際の求人をもとに整理します。「タイ全体」ではなく「バンコク」に絞って、この街で働くリアルをお伝えします。
なぜバンコクに企画・事務・マーケティング・PRの求人があるのか

いちばんの背景は、バンコクがタイの経済と企業機能の中心だからです。国際協力銀行(JBIC)の資料によれば、バンコク首都圏は国土面積のわずか1.5%にすぎませんが、人口ではタイ全体の24.6%、名目GDPでは47.6%を占めます(2020年の名目GDPベース)。同じ資料では、バンコク首都圏に大手製造企業の本社機能や金融機関が多く所在すると整理されています。
この「本社機能が集まっている」という点が、そのまま企画・事務・マーケティング・PR職の求人につながります。製造業の工場が東部の工業団地や地方にあっても、経営管理、営業管理、マーケティング、経理・人事といった機能はバンコクのオフィスに置かれることが多いためです。実際、バンコクの公開求人には、日系大手メーカーの管理部門責任者や営業サポート、大手エアコンメーカーの秘書といったポジションが並びます。
さらに、タイには地域統括機能を後押しする制度もあります。タイは2018年末に国際ビジネスセンター(IBC)制度を導入し、それまでの地域事業本部(ROH)、国際統括本部(IHQ)、国際貿易センター(ITC)から移行する形をとりました。IBCの税務恩典を受けるには、タイ国内での一定額以上の支出や従業員数といった要件を満たす必要があります。こうした統括拠点がバンコクに置かれると、そこには本社機能を支える企画・管理・マーケティングの仕事が生まれます。
加えて、在タイ日系企業はジェトロの「タイ日系企業進出動向調査2024年度」(2025年2月公表)で6,083社を数えます。日本語と日本のビジネス慣習がわかる人材が、現地スタッフと日本本社の間に立つ役割として求められ続けています。
バンコクで求人を出している企業の種類

この職種カテゴリで募集を出しているのは、いわゆる広告・PR会社だけではありません。バンコクでは次のような企業が中心です。
日系大手メーカー:機械、エアコン、樹脂原料、物流マテハンなど。管理部門責任者、営業サポート、営業コーディネーター、秘書といった本社機能側のポジションが出ます。
総合商社・専門商社:鉄鋼部門を持つ総合商社や化学専門商社など。取引を支える管理・調整業務が中心です。
物流・通信・食品:日系物流企業の倉庫管理、大手通信企業グループ、タイ大手食品業界など、生活と産業のインフラに近い企業。
マーケティング支援・Web/EC支援:ローカルマーケティング企業やWeb制作・マーケティング支援会社。ECコンサルタント、WEBコンサルタントの募集があり、未経験応募可の求人も見られます。
コンサルティングファーム・金融:日系コンサルティングファームのマーケティングコンサルタント、外資系金融の営業・ファイナンシャルプランナーなど。
どんな企業・求人があるの?

実際にバンコクで公開されている求人には、次のようなものがあります。日系機械メーカーの管理部門責任者(キャリアが活かせる・好待遇)、日系大手グローバルメーカーの営業サポート(充実した福利厚生)、日系大手エアコンメーカーの秘書(英語必須)、日系大手メーカーの営業・営業コーディネーター、日系コンサルティングファームのマーケティングコンサルタント(在宅可・柔軟な働き方が可能)、Web制作・マーケティング支援会社のECコンサルタントとWEBコンサルタント(未経験応募可)、日系IT会社の営業・事業開発担当、建築設計・建築コンサルティング企業の営業マーケティング(好条件・好立地)、日系物流企業の倉庫管理(裁量権を持てる)、日系樹脂原料メーカーの営業(語学不問・福利厚生充実)などです。
顔ぶれを眺めると、業界そのものよりも「日本本社と現地をつなぐ管理・調整・企画のポジション」という共通点が見えてきます。日本での事務・管理・営業事務の経験は、そのまま評価の対象になります。
バンコクのオフィス街と通勤事情

企画・管理系のポジションが置かれるのは、基本的に都心のオフィスです。スクンビット、シーロム、サトーンといったBTS・MRT沿線のビジネス街に日系企業のオフィスが集まっており、求人でも「好立地」「バンコク勤務」といった条件がアピールされています。
ここがバンコクならではの点ですが、製造業の場合、工場は東部の工業団地など郊外にあっても、管理・企画部門はバンコク市内という体制が珍しくありません。同じメーカーの求人でも、技術職は郊外勤務、管理・事務系はバンコク中心部というケースがあるため、応募時には配属オフィスの場所を必ず確認しておきましょう。通勤はBTS・MRTが中心で、渋滞を避けて動けるのは都心勤務の大きな利点です。
未経験・語学不問でも応募できる?

この職種カテゴリの面白いところは、語学要件がポジションによってはっきり分かれる点です。日系樹脂原料メーカーの営業のように「語学不問・福利厚生充実」を掲げる求人がある一方で、日系大手エアコンメーカーの秘書のように「英語必須」と明記された求人もあります。
未経験については、Web制作・マーケティング支援会社のECコンサルタント・WEBコンサルタントに「未経験応募可」の記載があり、デジタル領域は入り口が比較的開かれています。日本での事務・営業事務・アシスタント経験があれば、営業サポートや営業コーディネーターは十分に狙える範囲です。まずは日本語と実務経験を強みに入り、英語を積み上げて秘書・管理部門・事業開発へ広げていくのが現実的なルートです。
職種と仕事内容

営業サポート/営業コーディネーター:見積・受発注・納期調整・資料作成など、営業チームが動くための後方支援。日本本社とのやりとりが発生することも多い職種です。
秘書/アシスタント:日本人駐在員や経営層のスケジュール管理、来客・出張手配、社内外の調整。英語必須の求人が目立ちます。
マーケティング/PR:市場調査、販促企画、SNS・広報。現地市場に合わせた打ち手を考え、日本本社に説明する場面もあります。
EC・WEBコンサルタント:EC出店・運用やサイト・SNSの改善提案。未経験応募可の求人が出やすい領域です。
事業開発:新規顧客・パートナーの開拓、新サービスの立ち上げ。営業と企画の中間に位置します。
管理部門(マネジメント):総務・人事・経理まわりを含めた管理業務の統括。経験者向けで、給与レンジも高めに設定されています。
給与レンジ(2026年・バンコク公開求人ベース)

| 職種 | 月給レンジ(THB) | 参考(円換算) | 特記事項 |
|---|---|---|---|
| 営業サポート/営業コーディネーター | 50,000〜70,000 | 約25〜34万円 | 事務・営業事務の経験が活きる |
| 秘書/アシスタント | 50,000〜80,000 | 約25〜39万円 | 英語必須の求人あり |
| マーケティング/EC・WEBコンサル | 50,000〜100,000 | 約25〜49万円 | 未経験応募可の求人も |
| 事業開発/営業マーケティング | 70,000〜100,000 | 約34〜49万円 | 提案・企画の経験が評価される |
| 管理部門責任者/マネジメント | 100,000〜150,000 | 約49〜74万円 | 経験者向け・好待遇の求人も |
参考為替1THB≒4.9円(2026年6月時点)。経験年数・語学力・任される範囲によって幅があり、コミッションを組み合わせる求人もあります。
在宅勤務と働き方

企画・マーケティング系のポジションでは、働き方の柔軟さを打ち出す求人が増えています。日系コンサルティングファームのマーケティングコンサルタントは「在宅可・柔軟な働き方が可能」と明記されており、外資系金融の営業・ファイナンシャルプランナーは在宅勤務とコミッションを組み合わせた形です。
一方で、秘書や営業サポート、管理部門のように、社内の人と顔を合わせる前提の職種は出社が基本になりやすい傾向があります。在宅の可否は職種によってかなり違うため、求人票の記載を鵜呑みにせず、週何日の出社を想定しているのかを面談で具体的に確認しておくと安心です。
ビザ・就労許可

日本人がバンコクで働く場合は、就労可能なノンイミグラントB(Non-B)ビザを取得し、入国後にワークパーミット(労働許可証)を申請するのが一般的な流れです。取得までの目安は4〜8週間程度で、多くの企業が申請手続きをサポートしてくれます。
事務・管理系の職種では、就労許可上の職務内容と実際の業務内容が結びついている必要があります。また在宅勤務がある場合、登録上の勤務地がどう扱われるのかは会社によって運用が異なります。いずれも内定前に確認しておくと、入社後の不安が減ります。
キャリアパスとまとめ

バンコクの企画・事務・マーケティング・PR職は、「支える側」から「任される側」へ広がっていくキャリアが描けます。営業サポートや秘書として社内の動き方を覚え、担当領域を持つマーケティング・企画へ。さらに事業開発や管理部門責任者として、拠点全体の仕組みづくりに関わる道があります。本社機能が集まるバンコクだからこそ、経営に近い距離で経験を積める点は大きな魅力です。
最後に3点だけ押さえておきましょう。1つ目は、バンコク首都圏に本社機能や統括拠点が集中しているという構造が、この職種の求人を生んでいること。2つ目は、求人票で配属オフィスの場所(都心か郊外か)、語学要件、在宅可否、任される範囲、ビザ・就労許可のサポート体制を確認すること。3つ目は、日本での事務・管理・営業事務の経験がそのまま強みになり、そこに語学と専門性を足していけば、長く通用するキャリアになるということです。

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